帝京大医学部
過去問のデータと特徴
特徴:全国の医学部で数学Ⅲを使わずに,数学ⅡBまでで受験できるのは本学と近畿大と金沢医科大(後期)のみです.なんなら,数学を選択しないで国語で受験することも可能という妙な大学です.しかし医学部の値下げ競争に合わせ学費を下げ,一昔前と違い入学が困難になったようです.数学はⅡBまでだが意外と熟考が必要な問題もあり難しく,苦手な人は選択しない(英語,化学,生物など)ことを考えると高得点が必要になりそうです.形式は答えのみなので,予備校で教わる知識や裏技など何を使ってもいいので時間を短縮し,合否を分ける問題に時間を充てましょう.
2017年くらいから解きやすくなりました.
本学を受験する場合,1/12公式(3次関数)はマスター必須の公式です.
範囲:数学ⅠAⅡB
頻出分野:場合の数・確率,微積分,数列,ベクトル
試験時間:60分(2021年は英語と合わせて120分)
形式:答えのみ
過去問の解答とコメント
問題を大学が公開していないので,赤本の問題をもとにします.
2021年①
特筆すべきテーマ:積分方程式.共通接線.2つの2次関数と共通接線で囲まれた面積.ベクトルを使った三角形の面積.3倍角の公式.対数不等式.
コメント:ほぼ典型的です.第2問のレベルは比較的高いと思いました.
2021年②
特筆すべきテーマ:極値の $x$ 座標が綺麗でない3次関数の極値の出し方.絶対値付き関数の定積分.1の $n$ 乗根.確率漸化式.
コメント:問題の難易にむらがあります.第1問と第3問が計算量が多かったり,深い思考を必要とします.他は落とせません.
2019年①
特筆すべきテーマ:ベクトルを使った三角形の面積.相反方程式.1次不定方程式の自然数解の個数.隣接3項間漸化式(基本編).
コメント:特に目新しい問題はなく,すべて典型的です.第3問(2)は相反方程式ではないですが,置き換えの手法は同じです.
2019年②
特筆すべきテーマ:1/12公式(2次関数).球と平面の接点.三角形の形状決定(三角比).多項式の割り算.平均と分散の問題.部分集合の逆数の和.
コメント:①に比べて少し難しいです.最後の問題は思いつかないと(知っていないと)厳しいです.
2018年①
2018年②
特筆すべきテーマ:1/12公式(3次関数).3次関数のブロック分割(4等分割).平面の方程式.桁数問題.階比型の漸化式.
コメント:予備校講師が授業で扱いたがりそうな,典型的で,いい問題ばかりです.
2017年①
特筆すべきテーマ:3次関数のブロック分割(4等分割),1/12公式(3次関数).確率漸化式.ベクトルを使った三角形の面積.平面の方程式
2017年②
特筆すべきテーマ:3次関数のブロック分割(4等分割),1/12公式(3次関数).
2016年①
特筆すべきテーマ:さいころの目の最大の確率.2円の交点を通る図形.直線で囲まれた格子点の個数
2016年②
特筆すべきテーマ:対数型の漸化式
2015年
特筆すべきテーマ:1/12公式(3次関数).平面の方程式.数列の最大.