おいしい数学HOMEへのリンク

絶対値付き関数の定積分

タイプ:教科書範囲 レベル:★★ 


アイキャッチ

絶対値の付いた関数の定積分について扱います.本質的に同じなので数Ⅱ,数Ⅲともにこのページで扱います.

数Ⅱは基本的に多項式関数を,数Ⅲはすべての関数を扱います.

数Ⅱの積分を勉強中の人は,2章までです.





絶対値付き関数の定積分の基本解法(数Ⅱ,数Ⅲ共通)

絶対値の付いた関数の定積分は

$\displaystyle \int_{0}^{6}|x-2|\,dx$

上のように出題されますが,$0\leqq x\leqq 6$ では絶対値の中身のとる符号が異なります.

$|x-2|=\begin{cases}x-2 \ (x\geqq 2) \\ -x+2 \ (x<2)\end{cases}$

上のように場合分けされるので,上の定積分は

$\displaystyle \int_{0}^{2}(-x+2)\,dx+\int_{2}^{6}(x-2)\,dx$

と計算します.


ポイント

絶対値付き関数の定積分の基本解法

絶対値を外す.場合分けされた区間に応じて定積分を計算する.




例題と練習問題(数Ⅱ)

例題

例題

次の定積分を求めよ.

(1) $\displaystyle \int_{0}^{6}|x-2|\,dx$

(2) $\displaystyle \int_{0}^{5}|x^{2}-2x-3|\,dx$


講義

絶対値を場合分けして外します.その範囲に応して定積分をします.


解答

以下 $C$ は積分定数とする.

(1)

 $\displaystyle \int_{0}^{6}|x-2|\,dx$

$\displaystyle =\int_{0}^{2}(-x+2)\,dx+\int_{2}^{6}(x-2)\,dx$

$\displaystyle =\left[-\dfrac{1}{2}x^{2}+2x\right]_{0}^{2}+\left[\dfrac{1}{2}x^{2}-2x\right]_{2}^{6}$

$=\boldsymbol{10}$

※ グラフで該当の定積分を図示すると

絶対値付き関数の定積分1

上のように直角三角形で表されることがわかります.絶対値の中身が1次関数の場合は三角形の面積公式が使えるので,こちらを正攻法にしてもいいと思います.

 $\displaystyle \int_{0}^{6}|x-2|\,dx$

$=2\cdot2\cdot\dfrac{1}{2}+4\cdot4\cdot\dfrac{1}{2}=\boldsymbol{10}$



(2)

 $|x^{2}-2x-3|$

$=|(x-3)(x+1)|$

$=\begin{cases}x^{2}-2x-3 \ (x\leqq -1, 3\leqq x) \\ -x^{2}+2x+3 \ (-1< x< 3)\end{cases}$

より

 $\displaystyle \int_{0}^{5}|x^{2}-2x-3|\,dx$

$\displaystyle =\int_{0}^{3}(-x^{2}+2x+3)\,dx+\int_{3}^{5}(x^{2}-2x-3)\,dx$

$\displaystyle =\left[-\dfrac{1}{3}x^{3}+x^{2}+3x\right]_{0}^{3}+\left[\dfrac{1}{3}x^{3}-x^{2}-3x\right]_{3}^{5}$

$=\boldsymbol{\dfrac{59}{3}}$



練習問題

練習1

次の積分を求めよ.

(1) $\displaystyle \int_{-4}^{1}\left|\dfrac{1}{2}x+1\right|\,dx$

(2) $\displaystyle \int_{0}^{2}|x^{3}-7x^{2}+14x-8|\,dx$

練習1の解答




練習問題(数Ⅲ)

数Ⅲの場合も本質的に同じです.


練習2

次の積分を求めよ.

(1) $\displaystyle \int_{0}^{1}\left|e^{x}-2\right|\,dx$

(2) $\displaystyle \int_{0}^{\frac{\pi}{2}}|3\sin x-4\cos x|\,dx$

練習2の解答



ノートに戻る