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相反方程式

タイプ:入試の標準 レベル:★★★ 


アイキャッチ

相反方程式について扱います.

入試では誘導ありとなしが半々程なので,誘導なしでも解けるようにしておくべきです.



相反方程式とは

相反方程式とは

$x^{4}-8x^{3}+17x^{2}-8x+1=0$

のように係数が左右対称になっている方程式を指すことが多いです.当ページではこのタイプを扱います.

補足

相反方程式の解き方

相反方程式の次数が偶数か奇数か,それぞれ順に言及します.

ポイント

偶数次の相反方程式の解き方

$m$ を自然数として,相反方程式

$a_{1}x^{2m}+a_{2}x^{2m-1}+\cdots+a_{2}x+a_{1}=0$

の解き方は

Ⅰ $x=0$ は解ではないことを確認し,両辺 $x^{m}$ で割り

$a_{1}x^{m}+a_{2}x^{m-1}+\cdots+\dfrac{a_{2}}{x^{m-1}}+\dfrac{a_{1}}{x^m}=0$

とする.

$\boldsymbol{t=x+\dfrac{1}{x}}$ とおき,$t$ の方程式を解いて $t$ の解を出す.

Ⅲ それぞれ $t=x+\dfrac{1}{x}$ に戻して $x$ の解を出す.


Ⅱにおいて対称式のページによると,$x^{k}+\dfrac{1}{x^{k}}$ ( $k=1,2,\cdots,m$ ) はすべて $x+\dfrac{1}{x}$ で表現できるのが最大のポイントです.

大学入試では特に $4$ 次の相反方程式が頻出です.

続いて奇数次の場合です.

ポイント

奇数次の相反方程式の解き方

$m$ を自然数として,相反方程式

$a_{1}x^{2m+1}+a_{2}x^{2m}+\cdots+a_{2}x+a_{1}=0$

の解き方は

Ⅰ $x=-1$ は解なので因数定理より $x+1$ でくくれる.

$(x+1)\{a_{1}x^{2m}+(a_{2}-a_{1})x^{m-1}+\cdots+(a_{2}-a_{1})x+a_{1}\}=0$

とする.

Ⅱ 右の括弧が偶数次の左右対称形なので,偶数次の相反方程式の解き方を適用する.

なぜ $x+1$ でくくると左右対称か


大学入試ではほとんど奇数次は出題されませんが,練習問題に $5$ 次の場合を $1$ 問収録しました.

例題と練習問題

例題

例題

方程式 $x^{4}-8x^{3}+17x^{2}-8x+1=0$ を求めよ.

(2020横浜市立大)


講義

係数が左右対象なので,相反方程式です.$x=0$ は解ではないことを確認し,両辺 $x^{2}$ で割って $t=x+\dfrac{1}{x}$ とおき,$t$ の解を出します.


解答

$x=0$ は解ではないので両辺 $x^{2}$ で割って,

$x^{2}-8x+17-\dfrac{8}{x}+\dfrac{1}{x^2}=0$

$\Longleftrightarrow \ \left(x+\dfrac{1}{x}\right)^{2}-2-8\left(x+\dfrac{1}{x}\right)+17=0$

$t=x+\dfrac{1}{x}$ とおくと

$t^{2}-8t+15=0$

$\therefore \ t=3,5$

$t=3$ のとき

$x+\dfrac{1}{x}=3$

$\Longleftrightarrow \ x^{2}-3x+1=0$

$\Longleftrightarrow \ x=\dfrac{3\pm\sqrt{5}}{2}$

$t=5$ のとき

$x+\dfrac{1}{x}=5$

$\Longleftrightarrow \ x^{2}-5x+1=0$

$\Longleftrightarrow \ x=\dfrac{5\pm\sqrt{21}}{2}$

求める解は

$\boldsymbol{x=\dfrac{3\pm\sqrt{5}}{2}}$,$\boldsymbol{\dfrac{5\pm\sqrt{21}}{2}}$


練習問題

練習

次の方程式を求めよ.

(1) $x^{4}+x^{3}+x^{2}+x+1=0$

(2) $x^{5}-6x^{4}+5x^{3}+5x^{2}-6x+1=0$

練習の解答