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数列の最大・最小

タイプ:入試の標準 レベル:★★★ 


アイキャッチ

数列(確率含む)の最大・最小を求める問題について扱います.

この範囲は多くの参考書で数Aの確率で一部取り上げられるのみなので,当サイトでは正式に数列分野で解説します.





数列の最大・最小の求め方

ポイント

数列の最大・最小の求め方

Ⅰ: $\dfrac{a_{n+1}}{a_{n}}$ (前後の分数)が $1$ より大きいか等しいか小さいか場合分けをして,$a_{n}$ が単調増加か停滞か単調減少かを判断.

Ⅱ: $a_{n}$ を連続関数( $f(x)$ など)で置き換えて,微分して増減表で考える.


数列は定義域が自然数な離散型の(飛び飛びの値をとる)関数なので,元の関数が自然数のときに最大・最小をとるとは限りません.

大抵はⅠの方法で解決します.微分既習者は,Ⅱの方法をとって,最大(最小)をとる $n$ を手探りで探していく方法がありますが,あまりこういう問題は見かけません.




例題と練習問題

例題

例題

自然数 $n$ に対して数列 $\{a_{n}\}$ を,$a_{n}=\left(\dfrac{2}{3}\right)^{n}(4n^{2}+n)$ により定める.数列 $\{a_{n}\}$ の最大値を与える $n$ を求めよ.


講義

$a_{n}$ は指数関数と2次関数で構成されていますが.$n$ がいくつで最大でしょうか.$\dfrac{a_{n+1}}{a_{n}}$ の $1$ との大小比較をします.


解答

 $\dfrac{a_{n+1}}{a_{n}}$

$=\dfrac{\left(\dfrac{2}{3}\right)^{n+1}\{4(n+1)^{2}+(n+1)\}}{\left(\dfrac{2}{3}\right)^{n}(4n^{2}+n)}$

$=\dfrac{2(4n^{2}+9n+5)}{3(4n^{2}+n)}$

(ⅰ) $\dfrac{a_{n+1}}{a_{n}} > 1 \Longleftrightarrow a_{n} < a_{n+1}$ のとき

$\dfrac{2(4n^{2}+9n+5)}{3(4n^{2}+n)} >1$

$\Longleftrightarrow \ 8n^{2}+18n+10 > 12n^{2}+3n$

$\Longleftrightarrow \ 0 > 4n^{2}-15n-10$

これを満たすのは $n \leqq 4$

(ⅱ) $\dfrac{a_{n+1}}{a_{n}} < 1 \Longleftrightarrow a_{n} > a_{n+1}$ のとき

$\dfrac{2(4n^{2}+9n+5)}{3(4n^{2}+n)} <1$

$\Longleftrightarrow \ 0 < 4n^{2}-15n-10$

これを満たすのは $n \geqq 5$

以上より

$a_{1} < a_{2} < a_{3} < a_{4} < a_{5} > a_{6} > a_{7} > \cdots$

より,$n=\boldsymbol{5}$ のとき最大をとる.

※数Ⅲ既習者なら,$f(x)=\left(\dfrac{2}{3}\right)^{x}(4x^{2}+x)$ として微分をする方法も考えられますが,関数の形的に現実的ではありません.



練習問題

練習1

自然数 $n$ に対して数列 $\{a_{n}\}$ を,$a_{n}=\dfrac{1}{2^{n}}(n^{2}-23n-48)$ により定める.数列 $\{a_{n}\}$ の最大値を与える $n$ のうち,最大のものを求めよ.

(2015日本大医学部)


練習2

数列 $a_{1}$,$a_{2}$,$\cdots$ を

$a_{n}=\dfrac{_{2n+1}{\rm C}_{n}}{n!}$ $(n=1,2,\cdots)$

で定める.

(1) $a_{n}$ の最大値を求めよ.

(2) $a_{n}$ が整数となる $n\geqq1$ をすべて求めよ.

(2018東京大改)

練習の解答



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