杏林大医学部
過去問のデータと特徴
特徴:60分という試験時間が一応設定されていることを無視して作成されているとしか思えない量があり,解き切るのが困難な大学です.なるべく筆算せずに迅速に答えを出し,捨て問を見破った上でしっかり捨て,典型問題を確実に拾わないと合格は厳しいと思います.
例えば,2020年の1/12公式(2次関数)の問題や,2016年の第4問等,予備校が教えそうな知識を知っていないと差がつく問題の出題が目立ちます.
範囲:数学ⅠAⅡBⅢC
頻出分野:空間図形,微積分
試験時間:60分
形式:マーク式
過去問
杏林大学サイト入試の過去問題ページに問題が掲載されています(解答はなし).
過去問の解答とコメント
2022年
特筆すべきテーマ:3倍角の公式.絶対値付き関数の定積分.
コメント:今年も大問が3題で,最後の大問が難しいです.第3問の前半までほぼ失点せずにいけると合格圏だと思います.3倍角の公式は医学部受験者であれば暗記して当たり前でしょう.
2021年
特筆すべきテーマ:3点通る円の方程式.1/6公式.数列の最大・最小.
コメント:試験時間は変わらないもののコロナ配慮か大問が3題に減り,数Ⅲの積分は出題されませんでした.最後は $_{100}{\rm C }_{m}$ の最大最小なので,数列の最大・最小にあるように考えるのが正攻法ですが,答えだけなら即答できるかと思います.
2020年
特筆すべきテーマ:等比数列の $n$ 進法.小数の基数変換.平面の方程式.点と平面の距離.3次元空間における直線の出し方.1/6公式.1/12公式(2次関数).2次元平面における直線のベクトルを使った出し方.円周上を動く点と定点との垂直二等分線の通過領域.
コメント:相変わらず解きにくい問題はありますが,分量は減った様子です.平面の方程式絡みの知識と経験,1/12公式(2次関数)の知識があるとないとでは大きな差ができそうな出題です.最後の通過領域は1文字固定法などで解くのが大変で,類題の経験が問われます.
2019年
特筆すべきテーマ:双曲線関数
コメント:やや難化したでしょうか.
2018年
特筆すべきテーマ:連立漸化式.正八面体の断面.バウムクーヘン積分
コメント:2018年は易化しました.
2017年
特筆すべきテーマ:巴戦
2016年
特筆すべきテーマ:合同式.3次関数のブロック分割(4等分割).1/12公式(3次関数)
2015年
特筆すべきテーマ:準円上から楕円に引いた接線.通過領域(1文字固定法),対数方程式の解の配置,減衰曲線の面積
2014年
特筆すべきテーマ:2次形式の標準化.楕円と円が接する条件.平面の方程式.オイラー線.
2013年
特筆すべきテーマ:極方程式.行列の対角化,$n$乗.