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双曲線関数

タイプ:難関大対策 $+\alpha$ レベル:★★★ 


アイキャッチ

双曲線関数は正式には大学範囲ですが,高校数学や大学受験の問題でも背景として登場することが度々あります.

双曲線関数を理系の高校生,受験生向けに解説しました.





双曲線関数の定義とその性質

ポイント

双曲線関数

・ $\displaystyle \boldsymbol{\cosh x=\dfrac{e^{x}+e^{-x}}{2}}$

・ $\displaystyle \boldsymbol{\sinh x=\dfrac{e^{x}-e^{-x}}{2}}$

・ $\displaystyle \boldsymbol{\tanh x=\dfrac{\sinh x}{\cosh x}=\dfrac{e^{x}-e^{-x}}{e^{x}+e^{-x}}}$



上で定義された関数を双曲線関数(hypabolic function)と言います.読み方はハイパボリックコサインエックス,コッシュエックスなどと読みます.

ただの既存の指数関数で構成されているので,特別新しい関数ではないのですが,なぜこれが双曲線関数と呼ばれるのかがこれです.


 $\cosh^{2} x-\sinh^{2}x$

$\displaystyle =\dfrac{e^{2x}+2+e^{-2x}}{4}-\dfrac{e^{2x}-2+e^{-2x}}{4}$

$=1$


これは双曲線関数の相互関係と呼ばれます.



ポイント

双曲線関数の相互関係

$\displaystyle \boldsymbol{\cosh^{2} x-\sinh^{2}x=1}$


三角関数は,$\cos x=X$,$\sin x=Y$ とおけば,$X^{2}+Y^{2}=1$ を満たしました.つまり三角関数は円関数とも呼ばれるのですが,$\cosh x=X$,$\sinh x=Y$ とおくと

$X^{2}-Y^{2}=1.$

これは双曲線の式そのものですよね.つまり,双曲線関数は,双曲線の媒介変数表示にもなっています.




双曲線関数の主な使い道

これを利用すれば,次の積分が解きやすいかもしれません.


ポイント

$a>0$ としたとき

$\displaystyle \int_{}^{}\dfrac{1}{\sqrt{x^{2}+a^{2}}}\,dx$,$\displaystyle \int_{}^{}\sqrt{x^{2}+a^{2}}\,dx$ の積分

$\displaystyle x=a\sinh \theta$ と置換するとうまくいく


$\displaystyle \int_{}^{}\dfrac{1}{\sqrt{x^{2}-a^{2}}}\,dx$,$\displaystyle \int_{}^{}\sqrt{x^{2}-a^{2}}\,dx$ の積分

$\displaystyle x=a\cosh \theta$ と置換するとうまくいく

※ 変形の過程で $\sqrt{a^{2}\sinh^{2}\theta}=a|\sinh \theta|$ となるので注意



普通 $\displaystyle \int_{}^{}\dfrac{1}{\sqrt{x^{2}+a^{2}}}\,dx$,$\displaystyle \int_{}^{}\sqrt{x^{2}+a^{2}}\,dx$ の積分には,$x+\sqrt{x^{2}+a^{2}}=t$ と,$\displaystyle \int_{}^{}\dfrac{1}{\sqrt{x^{2}-a^{2}}}\,dx$,$\displaystyle \int_{}^{}\sqrt{x^{2}-a^{2}}\,dx$ の積分には,$x+\sqrt{x^{2}-a^{2}}=t$ と置き換えてと,誘導が付くのですが,誘導が付かない場合は上のようにします.




例題と練習問題

例題

例題

次の不定積分を求めよ.

$\displaystyle \int_{}^{}\dfrac{1}{\sqrt{x^{2}+1}}\,dx$


例題の解答

 $\displaystyle x=\dfrac{e^{\theta}-e^{-\theta}}{2}=\sinh \theta$,$dx=\dfrac{e^{\theta}+e^{-\theta}}{2}d\theta=\cosh \theta d\theta$ とおくと

$\cosh^{2} \theta-\sinh^{2}\theta=1$

を満たす. ←導入をしておくと無難です.

 $\displaystyle \displaystyle \int_{}^{}\dfrac{1}{\sqrt{x^{2}+1}}\,dx$

$\displaystyle =\int_{}^{}\dfrac{1}{\sqrt{\sinh^{2} \theta+1}}\cosh \theta \,d\theta$

$\displaystyle =\int_{}^{}\dfrac{1}{\sqrt{\cosh^{2} \theta}}\cosh \theta \,d\theta$

$\displaystyle =\int_{}^{}\dfrac{1}{\cosh \theta}\cosh \theta \,d\theta$ $(\because \cosh \theta>0)$

$\displaystyle =\int_{}^{}1 \,d\theta$

$\displaystyle =\theta+C$

ここで

$\displaystyle x=\dfrac{e^{\theta}-e^{-\theta}}{2}$

$\Longleftrightarrow$ $e^{2\theta}-2xe^{\theta}-1=0$

$\Longleftrightarrow$ $e^{\theta}=x+\sqrt{x^{2}+1}$ $(\because e^{\theta}>0)$

$\Longleftrightarrow$ $\theta=\log(x+\sqrt{x^{2}+1})$

より

 $\displaystyle \displaystyle \int_{}^{}\dfrac{1}{\sqrt{x^{2}+1}}\,dx=\boldsymbol{\log\left(x+\sqrt{x^{2}+1}\right)+C (Cは積分定数)}$


※ $x=\tan\theta$ と置いても解けるんですが,少し面倒なはずです.



練習問題

練習

次の積分を求めよ.

 (1) $\displaystyle \int_{}^{}\sqrt{x^{2}+1}\,dx$

 (2) $\displaystyle \int_{1}^{2}\sqrt{x^{2}-1}\,dx$

練習の解答



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