北海道大(理系)
過去問のデータと特徴
特徴:旧帝国大学の中では一番解きやすく,大問5問ちょっとだけ難しい典型問題で構成され,難問奇問はほとんど出題されません.この簡単すぎず,難しすぎずというレベル感が絶妙です.素直な問題も多いので,難関大学を目指す受験生が夏頃に典型問題の定着ができているかを,北大の問題の出来によって判断できるのではないかと思っているので,管理人は個人的によく使います.数学が苦手な人でも,北大のような少し難しい典型問題ができるようになったと実感してもらうのが当サイトの目標の1つです.
範囲:数学ⅠAⅡBⅢC
頻出分野:場合の数・確率,数列,ベクトル,微積分
試験時間:120分
形式:記述式
過去問の解答とコメント
2023年前期
特筆すべきテーマ:複素関数による軌跡.平面の方程式.不等式を満たす場合の数.円の接線.(相加平均)≧(相乗平均).
コメント:第3問までは例年並みで,第4問,第5問の後半はレベルが高めな印象でした.逆に第3問までは真面目に勉強していれば得点しやすい,北大らしい典型問題なので落とせないと思います.第5問の後半はなかなか厳しいです.
2021年前期
特筆すべきテーマ:(相加平均)≧(相乗平均).連立漸化式.媒介変数で表された曲線の面積.
コメント:全体的に理系数学の良問プラチカで扱われそうな良問ばかりな印象です.癖が強くなく,受験生の夏の実力確認にちょうどいいのではないでしょうか.1変数関数を(相加平均)≧(相乗平均)で最小値を求める練習をしていると強かったように思います.
2020年前期
特筆すべきテーマ:直角三角形で囲まれた格子点.$n$ 個のサイコロの最大公約数,最小公倍数の確率.数学的帰納法.平均値の定理.一般項が求められない漸化式の極限.積分方程式.
コメント:第4問と第5問の難易度が例年より高く,複雑な計算はありませんが発想力が問われます.第4問の一般項が求められない漸化式の極限は,タイプがあまり典型的でないですが,深い思考力を必要とする良問だと思います.
2019年前期
特筆すべきテーマ:平面の方程式.点が空間上の三角形の周および内部にある条件.
コメント:相変わらず程よく難しく解きやすいので,いい問題が多いです.第1問は平面の方程式を使うと楽です.第1問ラストは意外とあまり見ない問題なので,困った人もいたでしょうか.
2018年前期
特筆すべきテーマ:特になし
2017年前期
特筆すべきテーマ:複素数(点)の存在領域
2016年前期
特筆すべきテーマ:隣接四項間漸化式,3次元の直線の媒介変数表示
2015年前期
特筆すべきテーマ:ウォリス積分(知識は不要)