東邦大医学部
過去問のデータと特徴
特徴:90分で大問を10問(2016年以前は15問)解いていく形式です.大問はすべて同じ難易度ではなく,前半はやや解きやすい印象です.分野に関しては満遍なく出題されるのが特徴的です.
範囲:数学ⅠAⅡBⅢ
頻出分野:データの分析,場合の数・確率,数列,ベクトル,微積分
試験時間:90分
形式:マーク式
過去問の解答とコメント
2022年
特筆すべきテーマ:数列の2個の積の和.双曲線関数の逆関数の微分.平均値の定理.
コメント:第6問,第10問が差がつきそうな問題でしょうか.全体的に典型的な出題でした.
2020年
特筆すべきテーマ:2曲線の交点を通る曲線.対称式.不定方程式.二項定理.$\displaystyle \sum_{k=0}^{n}k\cdot {}_{n}{\rm C}_{k}$.
コメント:満遍なく幅広い分野から出題され今年もデータの分析が出ました.第6問の不定方程式の問題と第8問の $\displaystyle \sum_{k=0}^{n}k\cdot {}_{n}{\rm C}_{k}$ は差がつきそうな問題でした.
2019年
特筆すべきテーマ:中央値の取りうる範囲.曲線の長さ.領域における最大最小.周期性を持つ漸化式.3次関数の点対称性.
コメント:満遍なく幅広い分野から出題され今年もデータの分析が出ました.第1問の極限,第5問の場合の数は教材として使えそうです.
2018年
特筆すべきテーマ:組立除法.$n$ 進法.
コメント:幅広く,やや時間的にタイトな出題です.個人的には第8問の複素数と,第10問の後半が難しいかなと感じました.データの分析は出題されず.
2017年
特筆すべきテーマ:2つに分けた集団の平均と分散から全体の平均と分散を出す問題.連立漸化式
コメント:昨年の反動で問題数が10問に減り,穏やかになりました.幅広い出題ですが,やや図形色が強い印象.典型問題ばかりで解きやすく,平均点は高かったのではないでしょうか.
2016年
特筆すべきテーマ:3次元の直線.平面の方程式.2次方程式の解の配置問題.因数分解できる条件.3次不等式.陰関数の面積.共分散のもう1つの出し方.領域における最大最小(応用編).
コメント:とにかく異常に問題数が多く,レベルもすんなりと解ける問題は少ないです.ただ幅広く出題されていて,典型的知識を確認する良問も多いと思います.特に特筆すべきは,共分散のもう1つの出し方をおそらく知っている前提で出題してきているということです.