おいしい数学HOMEへのリンク

2次方程式の解の配置問題

2次関数(教科書範囲) ★★★★


アイキャッチ

2次関数分野の終盤に待ち構える問題です.受験生でも苦手としている人が多いです.

それなりに難易度が高いですが教科書範囲です.入試やセンター試験でも頻出です.

1回で理解してマスターするのは難しいでしょう.何度も問題を解きましょう.



2次方程式の解の配置問題の解き方

ポイント

2次方程式の解の配置問題の解き方

グラフを書いて( $y$ 軸は書かない),3つの条件

・端点条件 (端点の $\boldsymbol{y}$ 座標を図から判断)

・軸条件 (軸の範囲を図から判断)

・判別式 ( $\boldsymbol{D >0}$ か $\boldsymbol{D \geqq 0}$ か判断.頂点の $y$ 座標で判断してもOK.)

をチェック.これらすべてを満たした共通範囲が答えです.

※ 端点という用語は数学の正式な用語ではなく,解の配置問題を解くための便宜的な名前です.例題で説明します.


このマニュアルに従っていけば大抵解けると思います.続いてよくある注意点を書いておきます.

注意点

よくある注意点

解の配置問題だと見破る $\cdots$ そもそもこの問題は解の配置問題だと見破ることも初心者には難しいです.解をこの範囲に置いてね,と読めれば解の配置問題でしょうか.

$D > 0$ か $D\geqq 0$ か気を付ける $\cdots$ 異なる2解なら $D > 0$,ただの2解なら $D\geqq 0$ です.

一番重要なのは端点条件 $\cdots$ 常に端点条件は必要です.軸と判別式の条件は不要なことがあります.


下の問題で確認していきます.

例題と練習問題

例題

例題

$x$ についての2次方程式 $x^{2}-4ax+7a+2=0$ が次の条件を満たすような $a$ の値の範囲を求めよ.

(1) 異なる2つの実数解がともに $2$ より大きい.

(2) 正と負の解が1つずつある.

(3) 2つの実数解がともに $1 < x < 8$ にある.


講義

(左辺) $=f(x)=x^{2}-4ax+7a+2$ とおいてグラフを書いて考えます.平方完成すれば軸は $x=2a$ であることがわかりますね.


解答と解説

(左辺) $=f(x)=x^{2}-4ax+7a+2$ とおく.

(1) まずわかっていることをできるだけ図にします.$y$ 軸は書きません.

解の配置問題の説明1

解は2次関数と $x$ 軸の交点の $x$ 座標なので,それらが $2$ より大きい図を書きます.端点とは,$x$ の範囲の端にある $y=f(x)$ 上の点です.端点の $y$ 座標をチェックします.図から明らかに正ですね.つまり

端点条件: $f(2)=-a+6 > 0 \Longleftrightarrow a < 6$

次に軸条件です.図から明らかですね.

軸条件: $2a>2 \ \Longleftrightarrow \ a > 1$

最後に判別式です.異なる2つの実数解をもつので

判別式: $\dfrac{D}{4}=4a^{2}-7a-2 > 0$

$\Longleftrightarrow a < -\dfrac{1}{4},2 < a$

これらの共通範囲より $\boldsymbol{2 < a < 6}$


(2)

解の配置問題の説明2

1つの解が正で,1つの解が負です.上にも書きましたが,端点が軸の右か左かわかりません.それ故に軸に関してわかることがないので,軸条件はありません.

端点条件: $f(0)=7a+2 < 0 \Longleftrightarrow a < -\dfrac{2}{7}$

軸条件:なし

そして特筆すべきは判別式が不要だということです.端点が $\boldsymbol{x}$ 軸の下にあり,かつグラフの形状から必然的に異なる2つの解を持つことが保証されます.

以上より $\boldsymbol{a < -\dfrac{2}{7}}$

※ 判別式を入れて共通範囲を出しても構いませんが,端点条件に吸収されます.


(3)

解の配置問題の説明3

端点は今回は2つですね.図から言えることを式にします.

端点条件:$\begin{cases} f(1)=3a+3 > 0 \Longleftrightarrow a > -1 \\ f(8)=-25a+66 > 0 \Longleftrightarrow a < \dfrac{66}{25}\end{cases}$

軸条件: $1 < 2a < 8 \ \Longleftrightarrow \ \dfrac{1}{2} < a < 4$

判別式: $\dfrac{D}{4}=4a^{2}-7a-2 \geqq 0$

$\Longleftrightarrow a \leqq -\dfrac{1}{4},2 \leqq a$

これらの共通範囲より $\boldsymbol{2 \leqq a < \dfrac{66}{25}}$

※ 異なる2つの実数解ではないので重解も含みます.

練習問題

練習

$x$ についての2次方程式 $3x^{2}+4ax+a^{2}+a=0$ が次の条件を満たすような $a$ の値の範囲を求めよ.

(1) 異なる2つの実数解がともに正である.

(2) 正と負の解が1つずつある.

(3) $-2 < x < 0$,$0 < x < 1$ の範囲でそれぞれ1つの実数解をもつ.

解答

(左辺) $=f(x)=3x^{2}+4ax+a^{2}+a$ とおく.

軸は $\displaystyle x=-\dfrac{2}{3}a$ です.

(1)

解の配置問題の練習問題1

端点条件: $f(0)=a^{2}+a > 0 \Longleftrightarrow a < -1, \ 0 < a$

軸条件: $\displaystyle -\dfrac{2}{3}a > 0 \Longleftrightarrow a < 0$

判別式: $\displaystyle \dfrac{D}{4}=a^{2}-3a > 0 \Longleftrightarrow a < 0, \ 3 < a$

これらの共通範囲より $\boldsymbol{a < -1}$


(2)

解の配置問題の練習問題2

端点条件: $f(0)=a^{2}+a < 0 \Longleftrightarrow -1 < a < 0$

軸条件:なし

判別式:不要(端点条件が異なる2つの実数解を持つことを保証する)

以上より $\boldsymbol{-1 < a < 0}$


(3)

解の配置問題の練習問題3

端点条件:

$\begin{cases} f(-2)=a^{2}-7a+12>0 \Longleftrightarrow a < 3, \ 4 < a \\ f(0)=a^{2}+a < 0 \Longleftrightarrow -1 < a < 0 \\ f(1)=a^{2}+5a+3 > 0 \Longleftrightarrow a < \dfrac{-5-\sqrt{13}}{2}, \ \dfrac{-5+\sqrt{13}}{2} < a \end{cases}$

軸条件:不要(3つの端点条件に軸の条件が内包されている)

判別式:不要(端点条件が異なる2つの実数解を持つことを保証する)

これらの共通範囲より $\boldsymbol{\displaystyle \dfrac{-5+\sqrt{13}}{2} < a < 0}$

※ $\displaystyle 3 < \sqrt{13} < 4 \Longleftrightarrow \dfrac{-5+3}{2} < \dfrac{-5+\sqrt{13}}{2} < \dfrac{-5+4}{2}$ ですね.