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対数微分法

タイプ:教科書範囲 レベル:★★★ 


アイキャッチ

このページでは,対数微分法での微分の仕方について解説します.

関連して,$x^\alpha$ ( $\alpha$ は実数)の微分もここで扱います.





対数微分法とその手順

ポイント

対数微分法

関数 $y=f(x)^{g(x)}$ で,両辺に(絶対値をとってから)対数をとって微分をする方法を対数微分法という.

関数 $y=h(x)$ で,$h(x)$ が 多くの関数の積や商になっているときも,対数微分法を使うと楽なことがある.


$y=x^{x}$ $(x>0)$ などがその代表です.底も指数も $x$ の関数ならば対数微分法しか方法がないはずです.



ポイント

対数微分法の手順

1.両辺の絶対値をとって(正であることが保証されているならば不要),自然対数をとる.

2.両辺 $x$ で微分する.

3.両辺に $y$ をかけて整理して終わり.


対数をとるときに,真数条件のことを考慮しないといけないので,真数が負になる可能性があるならば手続きとして一時的に両辺の絶対値をとります.絶対値があっても無くても,微分の結果は同じになるので大丈夫です.

試しに,関数 $y=f(x)^{g(x)}$ $(f(x)>0)$ を上の手順で微分してみます.

1.両辺正なので絶対値は不要で,自然対数をとると

$\log y=\log f(x)^{g(x)}$

$\Longleftrightarrow \ \log y=g(x)\log f(x)$

2.両辺 $x$ で微分します.左辺は合成関数の微分,右辺は積の微分も使います.

$\dfrac{1}{y}\cdot y'=g'(x)\log f(x)+g(x)\cdot \dfrac{1}{f(x)}\cdot f'(x)$

3.両辺に $y$ をかけて整理して終わりです.

$y'=\left(g'(x)\log f(x)+g(x)\cdot \dfrac{f'(x)}{f(x)}\right)y$

$\therefore \ y'=\left(g'(x)\log f(x)+g(x)\cdot \dfrac{f'(x)}{f(x)}\right)f(x)^{g(x)}$

※ 導けるのが重要で,この結果を覚えなくていいです.




$x^\alpha$ ( $\alpha$ は実数)の微分公式とその証明

$x^\alpha$ の微分ですが,これまで $\alpha$ の正体によって,登場するたびに微分してきました.

$\alpha$ が自然数のとき 二項定理利用

$\alpha$ が整数のとき 商の微分利用

$\alpha$ が有理数のとき 逆関数の微分利用

さて,これらの微分の結果がすべて同じだったのですが,なんと $\alpha$ を実数に拡張しても同じです.

対数微分法で証明するのですが,この方法で上の方法すべてを包括できるので楽です(対数微分法を使うのに上の結果を使わないはずです).


ポイント

$x^\alpha$ ( $\alpha$ は実数)の微分

$\alpha$ を実数とすると

$\displaystyle \boldsymbol{(x^\alpha)'=\alpha x^{\alpha-1}}$


証明は下に格納しました.



証明

証明




例題と練習問題

例題

例題

$y=x^{x}$ $(x>0)$ を微分せよ.


講義

検定教科書やどの参考書もこれが例になっているかと思いますが,当サイトもこれにします.

練習問題はなるべく他と被らぬようオリジナルです.


解答

両辺正なので,自然対数をとると

$\log y=\log x^{x}$

$\Longleftrightarrow \ \log y=x\log x$

両辺 $x$ で微分すると

$\dfrac{1}{y}\cdot y'=\log x+x\cdot \dfrac{1}{x}$

両辺に $y$ をかけて整理してすると

$y'=\left(\log x+1\right)y$

$\therefore \ \boldsymbol{y'=\left(\log x+1\right)x^{x}}$



練習問題

練習

次の関数を微分せよ.

(1) $y=(3x)^e$

(2) $y=x^{\cos x}$ $(x>0)$

(3) $y=x^{x^{x}}$ $(x>0)$ (ただしこれは $x$ の $x^x$ 乗を表す.上の例題の結果を利用してよい)

(4) $y=(x-a_{1})(x-{a_{2}})\cdots(x-a_{n})$

練習の解答



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