(等差)×(等比)の和,(2次式)×(等比)の和
タイプ:教科書範囲 レベル:★★★

(等差数列)×(等比数列)の和ですが.こちらは教科書範囲で高校の定期試験やセンター試験などでも頻出です.
(2次式の数列)×(等差数列)は入試で稀に出題される印象です.
一般に ( $m$ 次式)×(等差数列)の和は同じ方法で計算できますが,$m\geqq3$ は計算大変なのでまず出ません.
(等差)×(等比)の和,(2次式)×(等比)の和の解き方
ポイント
(等差)×(等比)の和,(2次式)×(等比)の和の解き方
和を書き並べて,和から和に公比をかけたものを右にずらして引く.
公比をかけて右にずらして引くという操作は,等比数列の和の公式を導くときにもしたことですね.
下の例題と練習問題を使って解説します.
例題と練習問題
例題
例題
次の和 $S_{n}$,$T_{n}$ をそれぞれ求めよ.
(1) $\displaystyle S_{n}=\sum_{k=1}^{n}(2k+1)2^{k}$
(2) $\displaystyle T_{n}=\sum_{k=1}^{n}k^{2}2^{k-1}$
講義
どちらもシグマを展開して書き並べて,公比をかけたものを右にずらして引きます.
(1)で説明すると

上のように,引き算を実行すると,等比数列の和が現れて(解答波下線部),$S_{n}$ を求められます.
(2)の(2次式)×(等比)の和の方は,1回この操作を行うと(等差)×(等比)の和になります.
解答
(1)

$\therefore \ \boldsymbol{S_{n}=(2n-1)2^{n+1}+2}$
(2)

$\therefore \ \boldsymbol{T_{n}=(n^{2}-2n+3)2^{n}-3}$
練習問題
練習
次の和 $S_{n}$,$T_{n}$ をそれぞれ求めよ.
(1) $\displaystyle S_{n}=\sum_{k=1}^{n}(4k-3)5^{k-1}$
(2) $\displaystyle T_{n}=\sum_{k=1}^{n}k^{2}2^{n-k}$
練習の解答