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等比数列の一般項と和

タイプ:教科書範囲 レベル: 


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等差数列を終えたら次は等比数列です.

こちらも同様に一般の参考書等で扱ってない内容を載せていますので,是非読んで問題を解いてみてください.





等比数列の導入と一般項

数列の中で,比が等しい数列のことを等比数列といいます.その比を公比といい,英語でratioというので,よく $r$ と表します.以下の図のようになります.

等差数列

$n$ 番目である $a_{n}$ がこの数列の一般項になります.

等比数列の説明

$a_{n}$ を求めるには,上の赤い箇所をすべて掛ければいいので,等比数列の一般項は以下になります.



ポイント

等比数列の一般項 (基本)

$\displaystyle a_{n}=a_{1}\cdot r^{n-1}$


しかし,$a_{n}$ を求めるために,わざわざ $a_{1}$ から掛けねばならない理由はありません.


等比数列途中からスタート

上の図のように,途中の $k$ $(1 \leqq k \leqq n)$ 番目から掛け始めてもいいわけです.間は $n-k$ 個なので,一般項の公式を書き換えます.



ポイント

等比数列の一般項(途中からスタートOK)

$\displaystyle \boldsymbol{a_{n}=a_{\color{blue}{k}}\cdot r^{n-{\color{blue}{k}}}}$


ここの $k$ には $n$ 以下の都合のいい自然数を代入できます.

$k=1$ を代入したのが,$\displaystyle a_{n}=a_{1}\cdot r^{n-1}$ になります.例えば $5$ 番目がわかっている場合は,$\displaystyle a_{n}=a_{5}\cdot r^{n-5}$ を使えば速いですね.




例題と練習問題

例題

例題1

等比数列 $\{a_{n}\}$ で第 $5$ 項が $\dfrac{1}{2}$,第 $8$ 項が $-4$ のとき,この数列の一般項を求めよ.


例題1の解答

$\displaystyle a_{8}\div a_{5}=r^{3}=-8$

 $\displaystyle \therefore r=-2$

これより一般項は

 $\displaystyle a_{n}=a_{5}\cdot r^{n-5}$

  $\displaystyle =\dfrac{1}{2}(-2)^{n-5}$

  $\displaystyle =\boldsymbol{-\dfrac{1}{64}(-2)^{n}}$



練習問題

練習1

等比数列 $\{a_{n}\}$ で第 $4$ 項が $16$,第 $8$ 項が $1$ のとき,この数列の一般項を求めよ.

練習1の解答





等比数列の和

等比数列については,等比数列の導入と一般項で扱いました.

等比数列

$n$ 個の和を $S$ とし,すべて $a_{1}$ と $r \ (r\neq 1)$ で表現します.


$S=a_{1}+a_{1}r+a_{1}r^{2}+\cdots+a_{1}r^{n-1}$


これの全体を $r$ 倍して,1つ右にずらして引きます.そうすると以下のように,間がすべて消えます.

等比数列の和

和が出ましたね.

教科書にある公式は2通り表記があって,数学が苦手な人は,どちらで覚えた方がいいのか困惑してしまいます.

(数学Ⅲの無限等比級数との関連も考え)上の公式のみで教えています.日本人は日本語で覚えた方がいいでしょう.



ポイント

等比数列の和 $S$

$\displaystyle S=\dfrac{初項-末項 \times 公比}{1-公比}$


必ずしも初項は $a_{1}$,末項が $a_{n}$ とは限らず,はじめの数と終わりの数でもいいです.




例題と練習問題

例題

例題2

等比数列 $3, \ -6, \ 12, \cdots$ の初項から第 $n$ 項までの和 $S$ を求めよ.


例題3

初項から第 $3$ 項までの和,第 $6$ 項までの和がそれぞれ $-18$,$126$ であるような等比数列の初項を求めよ.


例題2の解答

初項 $3$,公比は $-2$,末項は $3(-2)^{n-1}$ より

$\displaystyle S=\dfrac{3-3(-2)^{n-1}(-2)}{1-(-2)}=\boldsymbol{1-(-2)^n}$


例題3の解答

この数列を $\{a_{n}\}$ ,公比を $r$ とおくと

$\displaystyle \begin{cases}\dfrac{a_{1}-a_{1}r^{2}\cdot r}{1-r}=-18 \\ \dfrac{a_{1}-a_{1}r^{5}\cdot r}{1-r}=126 \end{cases}$

$\displaystyle \Longleftrightarrow \begin{cases}\dfrac{a_{1}(1-r^{3})}{1-r}=-18 \\ \dfrac{a_{1}(1-r^{3})}{1-r}(1+r^{3})=126 \end{cases}$

以上より $-18(1+r^{3})=126$

解くと $r^{3}=-8$ $\therefore r=-2$

$r$ を上の式に代入すれば $a_{1}=\boldsymbol{-6}$



練習問題

練習2

初項から第 $10$ 項までの和が $2$,初項から第 $20$ 項までの和が $6$ である等比数列について,初項から第 $40$ 項までの和を求めよ.

練習2の解答



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