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媒介変数表示された曲線のグラフの面積(応用編)

タイプ:入試の標準 レベル:★★★★ 


アイキャッチ

このページでは,媒介変数表示された曲線のグラフの面積の求め方(応用編)を解説します.

応用編はグラフの折り返しがある(1つの $x$ に複数の $y$ が対応する)タイプを扱います.





媒介変数表示された曲線のグラフの面積の求め方

ポイント

媒介変数表示された曲線のグラフの面積の求め方

(i) 媒介変数表示された曲線のグラフを書く(詳しい方法はこちら.正負がわかれば増減表が不要な場合もあります.)

(ⅱ) 該当範囲を積分する.ほとんどの場合,媒介変数で置換積分します.グラフの折り返しの有無に注意.

グラフに折り返しがある場合は,媒介変数の折り返す前の区間の $y$ を $y_{1}$,折り返した後の区間を $y_{2}$ などのように,名前をつけるといいと思います.

※ $x=r(t)\cos t$,$y=r(t)\sin t$ という表記の場合,扇形積分という方法もあります.


当ページは応用編なので折り返しがあるパターンを扱います.

下の例題で確認していきます.




例題と練習問題

例題

例題

$t$ はすべての実数をとる.$x=-t^{2}+2t+3$,$y=-t^{2}+4$ で表された曲線と $x$ 軸で囲まれた部分の面積 $S$ を求めよ.


講義

下で解説しながら計算していきます.


解答

(1)

$\dfrac{dx}{dt}=-2t+2$,$\dfrac{dy}{dt}=-2t$ より

増減表を書くと

$t$ $\cdots$ $0$ $\cdots$ $1$ $\cdots$
$\dfrac{dx}{dt}$ $+$ $+$ $+$ $0$ $-$
$x$ ↗︎ $3$ ↗︎ $4$ ↘︎
$\dfrac{dy}{dt}$ $+$ $0$ $-$ $-$ $-$
$y$ ↗︎ $4$ ↘︎ $3$ ↘︎

求める部分は以下の黄色の部分.

例題黄色の図

これを求めるために,$-2\leqq t \leqq 1$ の区間の $y$ を $\color{red}{y_{1}}$ とし,$1\leqq t \leqq 2$ の区間の $y$ を $\color{blue}{y_{2}}$ とすれば,$x$ 軸と $\color{red}{y_{1}}$ で囲まれた部分の面積は

例題赤色の図

上の赤い箇所の面積になり,これから $x$ 軸と $\color{blue}{y_{2}}$ で囲まれた部分の面積

例題青色の図

を引けばいい.

求める面積 $S$ は

 $\color{#ffcc00}{S}$

$=\color{red}{(赤い箇所の面積)}-\color{blue}{(青い箇所の面積)}$

$\displaystyle =\color{red}{\int_{-5}^{4}y_{1}\,dx}-\color{blue}{\int_{3}^{4}y_{2}\,dx}$

$\displaystyle =\color{red}{\int_{-2}^{1}y_{1}\dfrac{dx}{dt}\,dt}-\color{blue}{\int_{2}^{1}y_{2}\dfrac{dx}{dt}\,dt}$

$\displaystyle =\color{red}{\int_{-2}^{1}(-t^{2}+4)(-2t+2)\,dt}-\color{blue}{\int_{2}^{1}(-t^{2}+4)(-2t+2)\,dt}$

$\displaystyle =\int_{-2}^{2}(-t^{2}+4)(-2t+2)\,dt$

$\displaystyle =2\int_{-2}^{2}(t^{3}-t^{2}-4t+4)\,dt$

$\displaystyle =4\int_{0}^{2}(-t^{2}+4)\,dt$ ← 偶関数のみ残す

$\displaystyle =4\left[-\dfrac{1}{3}t^{3}+4t\right]_{0}^{2}$

$=\boldsymbol{\dfrac{64}{3}}$



練習問題

練習

媒介変数表示された曲線 $C:x=(1-\cos \theta)\cos \theta$,$y=(1-\cos \theta)\sin \theta$ $(0\leqq \theta \leqq \pi)$ と $x$ 軸で囲まれた部分の面積 $S$ を求めよ.

練習の解答



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