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等差数列の一般項と和

数列(教科書範囲) 


アイキャッチ

等差数列の一般項と和の基本概念を扱います.



等差数列の導入と一般項

数列の中で,差が等しい数列のことを等差数列といいます.その等しい差を公差といい,英語でdifferenceというので,よく $d$ と表します.以下の図のようになります.

等差数列

$n$ 番目である $a_{n}$ がこの数列の一般項になります.

等差数列の説明

$a_{n}$ を求めるには,上の赤い箇所をすべて足せばいいので,等差数列の一般項は以下になります.

ポイント

等差数列の一般項 (基本)

$\displaystyle a_{n}=a_{1}+(n-1)d$


しかし,$a_{n}$ を求めるために,わざわざ $a_{1}$ から足さねばならない理由はありません.


等差数列途中からスタート

上の図のように,$k$ $(k \geqq 1)$ 番目から足し始めてもいいわけです.間は $n-k$ 個なので,一般項の公式を書き換えます.



ポイント

等差数列の一般項

$\displaystyle \boldsymbol{a_{n}=a_{k}+(n-k)d}$


ここの $k$ には都合のいい自然数を代入できます.

$k=1$ を代入したのが,$\displaystyle a_{n}=a_{1}+(n-1)d$ になります.例えば $7$ 番目がわかっている場合は,$\displaystyle a_{n}=a_{7}+(n-7)d$ を使えば速いですね.

等差数列の和

次に等差数列の和ですが,$d>0$ のときに和がどうなるかを図示してみます.

等差数列の和

高さが数列になっていて,横の長さが $1$ の長方形を最初から並べました.

この総面積が等差数列の和になるはずです.これを求めるためには,同じものを上に足して2で割ればいいはずです.

等差数列の和の説明

長方形の面積 $(a_{1}+a_{n})n$ を出して $2$ で割ればいいので,等差数列の和の公式は以下になります( $d < 0$ のときも同じでしょう).

ポイント

等差数列の和 $S_{n}$

$S_{n}=\dfrac{1}{2}(a_{1}+a_{n})n$


管理人は,$\{$ (初めの数) $+$ (終わりの数) $\} \times$ (個数) $\div 2$ という中学受験の公式が強く印象に残っていて,公式はこれのみで対応しています.


例題と練習問題

例題

例題

(1)等差数列 $\{a_{n}\}$ で第 $12$ 項が $77$,第 $25$ 項が $129$ のとき,この数列の一般項を求めよ.

(2)等差数列の和 $S=1+3+5+\cdots+99$ を求めよ.

(3)初項が $77$,公差が $-4$ の等差数列がある.この数列の和の最大値を求めよ.


講義

上の公式を確認する問題を用意しました.(3)は数列の和の最大というテーマの問題で,正の項を足し続けているときが和の最大になります.


解答

(1) $\displaystyle a_{25}-a_{12}=13d=52$ ←間は $13$ 個

 $\displaystyle \therefore d=4$

$\displaystyle \therefore \ a_{n}=a_{12}+(n-12)d$ ←$k=12$ を代入

   $\displaystyle =77+(n-12)4$

   $\displaystyle =\boldsymbol{4n+29}$

※ 当然 $k=25$ を代入した $a_{n}=a_{25}+(n-25)d$ を使ってもいいですね.


(2) 初項から末項まで $98$ 増えたので,間は $49$ 個.数列の個数は $50$ 個より

$\displaystyle S=(1+99)\times 50 \div 2=\boldsymbol{2500}$


(3) 数列を $\{a_{n}\}$ とおくと

$a_{n}=77+(n-1)(-4)=-4n+81$

初項から最後の正の項までを足し続けているときが和の最大なので,$a_{n}$ が正であるのは

$a_{n}=77+(n-1)(-4)=-4n+81>0$

$\therefore \ n \leqq 20$

$a_{20}=1$ より

 (和の最大値) $\displaystyle =(77+1)\times 20 \div 2=\boldsymbol{780}$

※ $S_{n}$ を出してから平方完成するよりも上の解き方が速いです.

練習問題

練習1

等差数列 $\{a_{n}\}$ で第 $17$ 項が $132$,第 $29$ 項が $54$ のとき,この数列の一般項を求めよ.


練習2

等差数列 $\{a_{n}\}$ で第 $12$ 項が $69$,第 $20$ 項が $53$ のとき,この数列の和の最大値を求めよ.

練習1の解答

$a_{29}-a_{17}=12d=-78$

 $\therefore \ d=-\dfrac{13}{2}$

 $\therefore \ a_{n}=a_{17}+(n-17)d$

   $=132+(n-17)\left(-\dfrac{13}{2}\right)$

   $=\boldsymbol{-\dfrac{13}{2}n+\dfrac{485}{2}}$


練習2の解答

$a_{20}-a_{12}=8d=-16$

 $\therefore \ d=-2$

 $\therefore \ a_{n}=a_{12}+(n-12)(-2)$

   $=-2n+93$

ここで $a_{n} > 0$ であるのは $n\leqq 46$

(和の最大値) $=(a_{1}+a_{46})\times 46 \div 2$

      $=(91+1)23=\boldsymbol{2116}$