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階差型の数列

タイプ:教科書範囲 レベル:★★ 


アイキャッチ

このページでは階差数列を用いて一般項を求める方法について解説します.

当サイトではそのような数列を階差型の数列と呼ぶことにし,導入から演習問題が解けるようになるまで解説します.





階差型の数列

導入

数列で,項と項の間の差をとったときに,その数列のことを階差数列といいます.今回は $\{b_{n}\}$ とおきます.

階差数列を使った数列

ところで $\{a_{n}\}$ 自体のことを階差数列と勘違いしてる人が多いです.$\{a_{n}\}$ は取り急ぎ当サイトでは,階差型の数列と呼ぶことにします.

どうすれば $\{a_{n}\}$ の一般項を求められるでしょうか.

階差数列を使った数列の説明

考え方は等差や等比数列と同じで,$a_{n}$ を求めるには,上の赤い箇所をすべて足せばいいので,$\{a_{n}\}$ の一般項は以下になります.



ポイント

階差型の数列の一般項

数列 $\{a_{n}\}$ の階差数列を $\{b_{n}\}$ とすると

$\displaystyle a_{n}=\begin{cases}\displaystyle a_{1}+\sum_{k=1}^{n-1}b_{k} \ \ (n\geqq 2)\\ a_{1} \hspace{18mm} (n=1) \end{cases}$

※ 基本的に $n\geqq1$ でまとめられる


そもそも $n\geqq 2$ でないと差が取れないので,必然的に場合分けをすることになりますが,下の章で考察するように基本的に $n=1$ のときも $n\geqq 2$ の場合に含ませることがきますので,答案ではそれを言及します.




一般項を すべて $n\geqq 2$ と $n=1$ でまとめられるのか

一般項が,$n\geqq 2$ のときと $n=1$ のときでまとめられない場合があるのか考察します.

一般項は上で述べた通り

$\displaystyle a_{n}=\begin{cases}\displaystyle a_{1}+\sum_{k=1}^{n-1}b_{k} \ \ (n\geqq 2)\\ a_{1} \hspace{18mm} (n=1) \end{cases}$

とあるので,$n=1$ のとき $\displaystyle \sum_{k=1}^{n-1}b_{k}=0$ となれば上の場合分けはまとめられることになります.

$\displaystyle \sum_{k=1}^{n-1}b_{k}$ は普通シグマ公式で計算できる問題が大半なので,シグマ公式を書いてみると

 $\displaystyle \sum_{k=1}^{n-1}k=\dfrac{1}{2}(n-1)n$

 $\displaystyle \sum_{k=1}^{n-1}k^{2}=\dfrac{1}{6}(n-1)n(2n-1)$

 $\displaystyle \sum_{k=1}^{n-1}k^{3}=\dfrac{1}{4}(n-1)^{2}n^{2}$

 $\displaystyle \sum_{k=1}^{n-1}c=(n-1)c$ ( $c$ は定数)

 $\displaystyle \sum_{k=1}^{n-1}c_{k}=\dfrac{c_{1}-c_{n-1}r}{1-r}$ ( $c_{k}$ は等比数列)

上のどのタイプも $n=1$ のとき $0$ となります.

つまり少なくともシグマ公式で算出できるものは,一般項を $n\geqq 2$ と $n=1$ でまとめられると言えます.




例題と練習問題

例題

例題

次の数列の第 $n$ 項を求めよ.

   $-1,0,2,6,14,30,\cdots$


例題の解答

この数列を $\{a_{n}\}$,階差数列を $\{b_{n}\}$ とすると

$\{b_{n}\} : 1,2,4,8,\cdots$ となるので,$b_{n}=2^{n-1}$

$n\geqq 2$ のとき ←忘れない

 $\displaystyle a_{n}=a_{1}+\sum_{k=1}^{n-1}2^{k-1}$

  $\displaystyle =-1+\dfrac{1-2^{n-2}\cdot 2}{1-2}$

  $\displaystyle =-1+2^{n-1}-1$

  $\displaystyle =2^{n-1}-2$

これは $n=1$ のときも成り立つ.←ちゃんと断っておきます

  $\displaystyle \therefore \boldsymbol{a_{n}=2^{n-1}-2}$



練習問題

練習

次の数列の第 $n$ 項を求めよ.

(1) $2,10,24,44,70,102,\cdots$

(2) $1,3,13,37,81,151,\cdots$

練習の解答



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