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インド式計算で1番最速で覚えやすいネタ $ab\times ac$ $(b+c=10)$

基本事項 

アイキャッチ

2008年頃にインド式計算が少しブームになりました.

そのとき,中学,高校受験の算数,数学講師をしていたので,すべて調べて習得しようとしたのですが,アルゴリズムが複雑だったり,覚えにくかったり,条件が厳しくてなかなか登場しなかったりで,使えないものばかりで,結局長い年月が経ち管理人が定着しているのはこのネタだけです.

2桁×2桁の掛け算で,十の位が同じで,一の位の和が10という,そこそこ厳しい条件設定なのがネックですが,このネタの良さは,速さと覚えやすさにあると思っています.

条件と解き方とその証明

$ab\times ac$ $(b+c=10)$

十の位が同じで,一の位の和が $10$ である2桁の掛け算は

(十の位$\boldsymbol{+1)\times(}$十の位)と(左の一の位)$\boldsymbol{\times}$(右の一の位)を並べるだけ

証明

$ab\times ac$ は見た目の表し方であって実際の計算は $(10a+b)(10a+c)$ をします.

 $(10a+b)(10a+c)$

$=100a^{2}+10a(b+c)+bc$

$=100a^{2}+10a\cdot \color{red}{10}+bc$

$=100\color{blue}{(a+1)a}+\color{blue}{bc}$


証明を理解することが大切です.展開ができれば中学生でも理解できます.

例題と練習問題

例題

例題1

以下を暗算せよ.

例題1

解答

まず一の位どうしのかけ算をします.

例題1解答1

次に,(十の位$+1)\times($十の位)を左に書くだけ

例題1解答2

これだけです.

$83\times87=\boldsymbol{7221}$


並べるだけです.

簡単ですね!

もう1つ例題行きましょう.


例題2

以下を暗算せよ.

例題2

解答

まず一の位どうしのかけ算をします.

例題2解答1

次に,(十の位$+1)\times($十の位)を左に書くだけ

例題2解答2

これだけです.

$25\times25=\boldsymbol{625}$


これで,$15\times 15$から,$95\times 95$までの2乗は暗算できますね.

もう1つ例題行きましょう.


例題3

以下を暗算せよ.

例題3

解答

まず一の位どうしのかけ算をします.

例題3解答1

今回は $09$ としてくださいね.

次に,(十の位$+1)\times($十の位)を左に書くだけ

例題3解答2

これだけ.

$91\times99=\boldsymbol{9009}$


少し練習問題を用意しました.

是非暗算してみてください.

練習問題

練習

以下を暗算せよ.

(1) $43\times 47$

(2) $55\times 55$

(3) $89\times 81$

(1) $2021$

(2) $3025$

(3) $7209$